本日は藍染めを用いたリメイク方法をご紹介します。
藍染めの魅力のひとつは気軽に「染め直し」ができることです。
「お気に入りなのに汚れてしまった」「たくさん使って色褪せてしまった」「形は気に入っているけど色があんまり気に入っていない、、」と思ったときには藍染めがピッタリです。
【藍染めがリメイクに向いている理由3つ】
1.下処理、後処理が簡単!
多くの草木染めの場合、染める前には下処理(タンパク質処理)が必要になりますが、藍染めの場合は水に浸すだけでOK。
色止めも、多くの草木染めの場合は媒染剤という特殊な助剤が必要になりますが、藍染めの場合は酢水で定着します。自宅にある食用お酢を水に混ぜれは色止め液になります。
このように下処理も後処理も簡単なので、藍染めは初心者でも挑戦しやすい染色技法と言えるでしょう。
2.シミや汚れが目立たなくなる
藍染めの良いところのひとつは、染め重ねるごとに深い藍色に近づいていくことです。
ちょっとしたシミや汚れは目立たなくなるので、お気に入りだけどすこし汚れてしまった服は藍染めがピッタリです。
3.元の生地と色が混ざると美しい
藍染めで楽しめる色は藍色だけではありません。
例えば黄色い生地に藍染めをすれば、混ざって緑色になります。
赤色の生地に藍染めすれば紫色になります。
古くから藍染めは他の植物と組み合わせて染める、混色に使われてきました。(詳しくは、藍の豆知識#09「藍染めと草木染めが生み出す豊かな色彩」をご覧ください。)
緑や紫など、一種類の植物から染めることが難しい色も藍を混ぜることで実現されてきました。
現代の藍染めにおいてもこのように混色をつかったテクニックで楽しむことができます。
藍染結の杜オリジナルの、藍染めリメイクの事例をご紹介。

古着の白シャツです。白シャツは長く使っていると襟元の黄ばみが気になったり、シミ汚れなどがどうしてもついてしまうと思います。そんな時に、捨てるのではなく藍染めをほどこしてみると・・・

このように、藍色に蘇りました!これなら黄ばみや汚れもカバーできます。藍染結の杜では、お好みでポケットや腕に絞り染めでデザインを施すこともできますよ。スタッフがヒアリングして、一緒に作り方を考えて染めることができます。

お次はこちらのイエローベースのニット帽。白シャツとは異なり元々色が染まっている生地です。これを藍染めするとどうなるのでしょうか?

このような色になりました!「元の生地のイエロー+藍色=緑色」になるのです。このように、一見藍染めっぽくみえないアレンジも工夫次第で楽しめるのが藍染めの良いところでもあります。

いかがでしたでしょうか?
現在、ファストファッションによる衣服の過剰生産が世界的な社会問題になっています。
世界の人口80億人に対し、年間でなんと約1000億もの衣服が生産されているというのです。
汚れたら捨てるのではなく、染め直してとことん使いきる。
藍染めは古い技術なだけではなく、このような時代だからこそ、藍染めを楽しみながら衣服を長く愛して使っていくことには新しい価値があると言えるのではないでしょうか。